よく知ること
動物病院には犬や猫だけではなくウサギやハムスター、フェレットなどいろいろな動物たちが来院します。人間も含めて動物にはそれぞれ特有のものがあります。わかりやすい例えで言うと、牛には胃が四つあったり、馬には胆嚢がなかったり、犬には鎖骨はないけど猫にはあったりなどです。
病気でもそうです。犬では怖い悪性腫瘍のひとつである肥満細胞腫は猫では皮膚にできたものはよい経過をたどる場合が多いです。また、ヒトでは稀だそうです。犬や猫ではあまり見られない副腎の腫瘍もフェレットではよく見られます。あんな小さなハムスターにもよく腫瘍は発生します。ウサギは吐くことができず胃の出口が小さいため毛球症がよく起こります。
犬種や猫種によっても違いがあります。僕は腫瘍科を得意としていますが、たくさんある腫瘍ほとんどに好発種があります。腫瘍に限らず関節病や心臓病、いろいろな病気の好発種は統計がとられています。また、避妊や去勢をしていないと発生率があがる病気もあります。僕ら獣医師はそれらを頭に入れながら診療をしています。
動物を飼われている皆様もその子のことをよく知ることは大切です。そして、その子が将来どんな病気になりやすいかを知っておいてください、病気の早期発見につながります。
最近、なつきどうぶつ病院にもいろいろな種類の動物たちの来院が増えてきたのでこんなことを書いてみました。やっぱりまじめなことを書くのは照れますね。