使命
我々獣医師の使命は獣医師法によると「動物の診療や保健衛生指導などを通して動物の保健衛生、畜産業の発展、公衆衛生の向上に寄与すること」だそうです。
日々の診療では、目の前にいる動物たちの病気を治したりその子たちが病気にならないように予防をすることに全力を注いでいるわけですが、それだけでは獣医師としての使命を果たしていないようです。
なぜいきなりこのような事を書き始めたかというと、本日わたくし「狂犬病予防集合注射」に名古屋市獣医師会会員獣医師として行って参りました。
まさしく「公衆衛生の向上」という使命を果たしてきたのです。
しかしながら近年、動物病院に通うワンちゃんが増えてきたことや衛生面、安全面などからこの集合注射での注射接種頭数は減ってきているようです。狂犬病に対する意識も薄れてきているのかもしれません。
それではこの「集合注射」必要なんでしょうか?
必要です。
もし万が一、狂犬病が日本で発生したらどうなるでしょうか。
恐らく人間を含む可能な限りの動物たちへの狂犬病予防接種がいっせいに行われると思います。
そんな時はもちろん「集合注射」ですが、毎年当たり前のように行ってきた我々はその任務を難なく遂行できるでしょう。普段から行っていないといざというときに出来ないのです。
集合注射は狂犬病を発生させないために行うものですが、万が一に発生したときのためでもあるのです。
ということで狂犬病の集合注射を一日やっただけですが、なんか大きいことをやってのけた気分の僕でした。