小さな命
先日、生後二ヶ月にも満たない体重600gのワンちゃんがパルボウィルス感染症という病気で亡くなりました。その子は飼いはじめてまだ3日目でした。もしかしたら、家族にとって15年一緒にいたワンちゃんを亡くすよりも悲しい出来事かもしれません。今回その子を治せなかった自分に一番腹が立ちますが、二ヶ月にも満たない小さなワンちゃんには新しい環境のストレスの中でウィルスに立ち向かう体力が備わってなかったのではないでしょうか。
こんなこともありました。子犬を飼い始めたということで来院したとても元気なかわいいワンちゃんの健康診断したところ、なんと心臓に異常が見つかりました。生まれ持っての病気は仕方がなく、誰が悪いというわけではないのですが、何も知らずに飼い始めた飼い主さんがとてもかわいそうです。
生まれつきの病気というのはあまり多くありませんが、子犬や子猫の病気は飼い始めてから一週間以内がとても多く、ほとんどの場合ストレスが原因だと思われます。
普通ワンちゃんは生後3~4ヶ月ぐらいまでは親兄弟と一緒にいて色々なことを覚えて社会性を身につけていくものです。
もし、これからワンちゃんを飼おうかなあと思っている人がいたら、「小さくて、かわいい」まだ生後2ヶ月ぐらいのワンちゃんではなく「大きくて、活発な」ストレスなんかに負けなさそうな生後3ヶ月ぐらいのワンちゃんを選んだほうがいいと思いますよ。
みんながそうすればペットショップさんもワンちゃんたちを生後3ヶ月ぐらいまでは親たちと一緒にしておいてくれるようになるかも知れませんよ。