• 謹賀新年

    皆様あけましておめでとうございます。

    今年は年末から奥さんの実家がある岡山県倉敷市に行ってまいりました。
    元日にはちゃんと初詣も行ってきました。

    そして今年も世界平和を願ってきました。

    自分以外に対する思いやり。
    これをすべての人が持てば平和は訪れる気がします。

    自分では来れない動物たちを連れて病院に来てくれる。
    そんな思いやりを持った人達に毎日出会える僕らの仕事。

    明日からまた幸せを感じながら診療したいと思います。   

    今日もニュースは

    先日、日帰りで宮城県まで行ってきました。
    気仙沼の後輩に会いにです。
    たった3時間あまりの再会でしたが、
    行って本当に良かったと思います。
    後輩が目の当たりにした震災時の悲惨な状況を話してくれました。
    気仙沼の港を前に話してくれました。
    今は落ち着いているように見えますが、
    基礎だけが取り残された家々をたくさん見ました。
    これからの工事で景色は一変するそうです。
    まだまだ津波の爪あとは消えていません。
    それでも町の人々は普通に生きています。

    僕は後輩に聞きました「僕らは何をすればいい?」と、
    後輩は言いました「自分らと同じ思いはして欲しくない」と。

    この言葉、しっかりと胸に刻みました。

    最近のニュースといえば政治のことばかり。
    南海トラフの被害予想を発表したのはいつのことだか・・・。

    僕自身、獣医師としてできることを模索中。   

    我慢

    先日、僕自身がある治療に病院に行きました。
    その治療はとても痛く、泣き叫び逃げ出したいぐらいでいした。
    でも我慢しました。
    これって、当たり前でしょうか。
    当たり前です。
    自分のためですから。
    でも、動物たちにとっての病院での治療はどうでしょうか。
    きっと自ら望んで病院に治療に来る子はいないでしょう。
    ワクチンにしても、採血にしても、レントゲン検査にしても、怪我の治療にしても何にしても動物たちにとっては嫌なことをされているだけです。
    それで、暴れる子もいれば怖くて震えて何もできない子もいるわけです。
    それでも僕らは治療をしなければいけません。
    正直それを考えると少し辛いです。

    突然ですが、僕には3歳になる娘がいます。
    ちょっと前まではなぜだか注射が平気でした。
    むしろ好きでした。
    ですが、先日の注射はダメだったらしく、泣いてしまったようです。

    「動物たちに苦痛を与えない治療」

    ヒントは娘にありそうです。   

    罪を憎んで・・・

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    今年もまた・・・
    子猫が病院に捨てられていました。
    毎年同じ人が置いていっているのでしょうか?
    むしろそうであって欲しいぐらいです。
    こんな非常識な人が近くに何人もいるなんて思いたくありませんからね。
    きっと「動物病院だから何とかしてくれるだろう」
    と思っているのでしょう。
    確かに何とかします。
    でもそれでいいのでしょうか?
    捨てていく人がどんな気持ちなのかは分かりませんが、
    捨てられた側の気持ちもわかってもらえないのでしょう。
    最近よく話題に上がっている「いじめ」と同じなのかもしれません。
    お互いが相手の気持ちを考え、思いやりを持つ。
    僕も含めてそんな当たり前のことができないんですね。
    ということで、子猫ちゃんたちの里親を募集しています。
    そして、いつも健気に世話をしてくれる看護師さんたちに感謝です。 

    完全復活

    前回の手術のお話の続きです。

    手術は成功しましたが、術後の回復がよくありませんでした。
    年齢的に回復に時間がかかることは想定していましたが、
    想定よりも回復が遅く、僕自身も少し心配でした。
    僕が心配するぐらいですので、ご家族の方はもっと心配だったでしょう。
    後日談ですが、「手術を勧めた先生を恨んだ」と言っておりました。
    でも元気になりました。ほぼ完全復活です。
    腫瘤も卵巣は「がん」でしたが、脾臓と肝臓は違いました。
    もしかしたら「根治」するかもしれません。
    目指せ20歳です。

    今回の話はハッピーエンドだから笑って書けますが、
    そうじゃなかった場合、恐らくご家族の方の悲しみは相当深いものになっていたでしょう。
    獣医師が言う「やらなきゃ治らない」は、
    ご家族にとって「やれば治る」と感じるのだと思います。
    このギャップを埋めることは非常に難しいと思います。
    うまくいかなかった時に「想定内です」と言われても、納得いきませんよね。
    ということで、胸を張って「やれば治る」と言える獣医師を目指して
    日々腕を磨いていきたいと思います。   

    危険な手術

    先日あるワンちゃんの手術をしました。
    卵巣と脾臓と肝臓の腫瘤をとる大手術です。
    年齢はなんと15歳と9ヶ月。
    正直、犬の平均寿命はとっくに過ぎています。
    病院に来た時は、状態も悪く「あと一ヶ月ぐらいの命ですよ」とお話もしました。
    ところが治療により状態が良くなってきたので、「手術をしましょうか」という話になりました。
    しかし、この手術にどれほどの意味があるのでしょうか。
    デメリットはたくさんあります。
    ・老齢なので、手術自体が負担である。
    →手術により状態がより悪化する可能性がある。
    ・手術が成功しても病気が治るとは限らない。
    →腫瘤が「がん」だった場合、根治は難しい。
    ・手術が成功しても長生きするとは限らない。
    →年齢的にいつ死んでもおかしくない。
    などなど。
    逆にメリットはというと・・・
    ・この病気を治すには手術しかない!
    それだけです。

    それでもご家族は手術を決断しました。
    僕の「自分の犬だったら手術します」という言葉が決断させた決め手だったかも知れません。
    獣医師としての言葉としては軽率だったかなと反省しています。

    つづく