動物虐待
今日は8月31日、なんだかもう夏も終わりですねぇ・・・
と言いたいところですが、超暑い。
この暑さはまだまだ続くそうです。
夏休みが終わって学校が始まる学生たちはこんな暑さで勉強ができるのでしょうか。
ということで久しぶりの更新となりましたが、僕は元気です。
と言いたいところですが・・・。
先日の夜、ワンちゃんが昨日から歩けないとのことで来院され、診察の結果「椎間板ヘルニア」ということがわかりました。
なるべく手術は早くしたほうが良いのでその日に手術を行いました。
そして手術は無事に終わり、すがすがしい気分で病院の外に出てみると・・・。
ダンボールに入れられた生まれて間もない5匹の子猫が置かれていました。
たしか去年の春にもこんなことがありましたが、これはあきらかに動物虐待ですよ。
もしこの日に手術がなくて朝まで外に出しっぱなしだったら・・・
たぶん暑さで死んでいたでしょう。
こんな非常識な人が近くにいると思うと心が痛いです。
ということで、子猫たちは病院の看護師さんたちが仕事もほどほどに
一所懸命お世話をしてくれています。
誰かかわいい猫ちゃんもらってくれませんか?
続投宣言
今日でちょうど5年。
「なつきどうぶつ病院」が開院して5年になります。
長いようで短い、いや、短いようで長い5年でした。
20代といってもまだ信じてもらえてた僕ももうすぐ36歳、
大分薄くなってきました(何が?)。
院長という仕事をやっていて本当に痛感することが責任感というやつですね。
今まで勤務してきた病院では担当になった子を必死に診ていたわけですが、院長になった今は「この子の一生を僕が診るんだ」という気持ちで診ています。
開院当初に初めて病院にやってきた子犬や子猫たちがもう5歳ですからね。
これからその子たちが10歳15歳になっていくわけで・・・
考えたくないけど、最期のときはあるわけで・・・
まだ5年ですから「ゆりかごから墓場まで」を診た子はいませんが、最期の時にご家族の方が「この子は幸せだったね」と言えるような一生を少しでもお手伝いできたらいいなあと思います。
この5年間で総理大臣は5人も代わりました。
岡ちゃんも監督はもうやらないそうですが、
院長は辞められません。
悪い後味
またまた久しぶりの更新になりましたが、今日は反省日記です。
先ほどある方が「ネコがいなくなったので、何か情報が入ったら連絡して欲しい」といったようなことで当院に来院しました。
基本的に受付業務や電話対応は看護士さんがやっているので、
その内容を院長である僕に伝え、その後の対応を指示しています。
実はそのやり取りが診療を円滑に進ませる為に非常に大事なのです。
しかしながら、社会に出たての新人さんはそれがなかなかうまくいかないんです。
なので僕はそれを実践させながら厳しく指導しています。
そこで前述の件なのです。
いつものように看護師さんが用件を聞き、僕に伝えに来たのですが、
やはり何を言いたいのかがうまく伝わってこない。
なんとなくはわかるので、そこで僕がすぐに対応すればよかったのですが、教育の意味も込めて、的確に伝わるまで何度も聞き直してしまっていました。
その間2,3分でしょうか、ネコがいなくなって一刻も早く見つけたいと急いでいる方をむやみに待たせてしまい、さらにそんなやり取りをなんとなく聞かせてしまったようで・・・
結局、「もういいわ」とその方は怒って帰ってしまいました。
いくら怒られても挽回できればいいのですが、ネコの特徴も連絡先も言わずに帰ってしまったので、僕らにはもうネコが無事に家に帰るのを祈るだけです。
社会にでて10年以上経ってる僕が一番未熟なようです。
消化管内異物
このところワンちゃんのお腹をよく切っている気がします。
「最近よく吐く」とか、
「元気がない」とか、
「お腹を触ると痛がる」とか・・・
僕らは一般的な問診と身体検査から
「お腹の中に何か詰まってるかな?」と感じます。
そこでレントゲンを撮ると・・・
びっくり。
「何か変なものがお腹の中でつまっています。」
ということもあれば、
「大きな異常はありません。」
ということもある。
単純のレントゲンではわからないときはバリウムなどの造影剤を飲ませます。
そうすると、レントゲンでは写らなかったものが見えてくることもよくあります。
それでもわからない場合は内視鏡(胃カメラ)を使います。
消化管異物にはいろいろなものがあります。
野球のボールやテニスボール、バスタオルにウンチが入ったビニール袋などなど・・・
大型犬は何を食べていても不思議ではありません。
スーパーボールに髪留めのゴム、鳥の骨や画びょう、細いロープのようなものや大量の石などなど・・・
小型犬も危険です。特にダックスフントは・・・。
ワンちゃんたちは人間の赤ちゃんのようなものなので目の前にものがあれば飲み込んでしまうのは仕方ありません。
しかし困るのは、この飲み込んだことをご家族の誰も気づいていないことが多いのです。
そうすると、病院へ行くのも遅れますし、診断にも苦労します。
ということで、知らないうちに変なものを食べないようにちゃんと管理するようにしてくださいね。
ご家族の注意で防げるこんな手術はしたくありません。
ちなみに、うちのセロ君も以前僕の目の前で小さなボールを飲み込んでしまったことがありました。
そのときはすぐに吐かせる処置をして大事には至りませんでした。
悲しくも嬉しいこと
今日、あるワンちゃんのご家族の方からお手紙を頂きました。
内容はそのワンちゃんが亡くなったことと、今までのお礼でした。
悲しい知らせなのですが、正直とても嬉しいんです。
重い病気やひどい怪我を治した時に頂く「ありがとう」という言葉もとても嬉しいのですが、
「治った」という事実だけで充分なんです。
しかし、治療の甲斐なく亡くなってしまった場合、
いくら一生懸命治療をしたからといっても「亡くなった」という事実は
とてもつらいんです。
そんな時、ご家族の方から
「ありがとうございました。最後に先生に診てもらってよかったです。」と言ってもらえると本当に嬉しくて泣けてきます。
お手紙ありがとうございました。
明日からもがんばります。